コロニーカウンター ProtoCOL3 アプリケーションノート|株式会社セントラル科学貿易

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コロニーカウンター 血清殺菌力アッセイ(SBA)コロニーカウンター ProtoCOL3 アプリケーション
血清殺菌力アッセイ(SBA)

血清殺菌力アッセイ(SBA) とは?

血清殺菌アッセイ(SBA)は細菌を殺傷するための補体と組み合わせて、ワクチンによって誘発される抗体機能の尺度として実施されます。
SBAは特定の血清サンプルが保護閾値に達するのに十分なレベル(力価)の殺菌性抗体を持っているかどうかに関する情報を提供することができます。
SBAは保護閾値を超える被験者の血清陽性率(%SP)を提供することもでき、様々な細菌分離株に対する血清反応性を従来の生菌数法を使用して評価する事ができます。
コロニーカウンター 血清殺菌力アッセイ(SBA)
            図1. ProtoCOL3で測定された血清殺菌力アッセイ(SBA)の前後の画像例

ProtoCOL3による自動測定

SBAのプレートはProtoCOL3のオプションにて測定する事ができます。
SBAにおいて、基礎となるデータを提供するためには正確なコロニー数を取得することが不可欠です。
従来の方法ではライトボックスとペンを使用したマニュアルカウントでコンピューターに入力する必要がありましたが、ProtoCOL3では正確なカウントする事が可能です。 さらにProtoCOL3ではコロニー数と共にプレートのデジタル画像が保存されるため、新しいワクチンの承認に不可欠な監査の準備作業が改善されます。
Putman, M., Burton, R. & Nahm, MH. (2005)による研究では、ProtoCOL3による精度を手動カウントと比較しており、 結果は読み取り時間や文字起こしエラーなど、従来の測定方法に関連する多くのハードルを克服する能力をProtoCOL3が有している事が実証されています。

SBAソフトウェアは、ProtoCOL 3の追加モジュールとして利用可能であり、SBAプレート上に存在するコロニー形成単位の簡単かつ迅速な列挙を可能にします。 ユーザーフレンドリーなソフトウェアにより、プレートを単一の列から最大12×12グリッドまでのさまざまな方向で読み取ることができます。 個々のフレームのコロニーがカウントされ、きちんとしたレポートに表示されます。 ProtoCOL 3ソフトウェアには、UNISTATパッケージを含めるオプションも付属しています。これにより、ユーザーは調査結果を使用して統計分析を実行できます。

※Putman, M., Burton, R. & Nahm, MH. (2005).
Simplified method to automatically count bacterial colony forming unit. Journal of Immunological Methods. 302. 99-102.
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    図2. ProtoCOL3ソフトウェアのSBAプレートの測定条件例

ProtoCOL3のコンプライアンス対応


測定データはトレーサビリティのために安全なSQLデータベースに保存され、スプレッドシート(Excel / Open Office)、PDFまたはLIMSに転送できます。
手動での入力ミスやデータ転送エラーの心配がなくなり、追跡可能な一貫した結果データが生成されます。ソフトウェアはGLPおよびGDPに準拠しており、21 CFR Part11環境下で使用する事ができます。

SBAプレートから得られた結果は、欧州医薬品管理局(EMEA)や食品医薬品局(FDA)などの規制当局に提示できるGCP(Good Clinical Practice)ガイドラインに準拠しており、
ユーザーアクセスレベルと、ユーザーのログインおよびログアウト履歴を含む完全な監査証跡が含まれます。
これらのアーカイブされた結果は、規制当局による監査用のレポートの生成に適しているため、高度に規制された微生物学の研究所における使用にも適しています。

ProtoCOL 3のユーザー権限により、管理者は各権限グループの作業者がソフトウェア内で実行できるアクションを指定する事ができます。
これにより、作業者による偶発的な変更や削除のリスクを排除する事ができます。
メーカーであるSynbiosisは、年2回のソフトウェアアップのグレードを無料で提供しています。
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               図3. SBAプレートで測定された測定結果のPDFレポート例