コロニーカウンター ProtoCOL3 アプリケーションノート|株式会社セントラル科学貿易

*
image  
コロニーカウンター 薬剤感受性試験(AST)コロニーカウンター ProtoCOL3 アプリケーション
薬剤感受性試験(AST)
  

薬剤感受性試験試験(AST)とは?

薬剤感受性試験(AST)は、細菌の抗生物質耐性を評価し、臨床現場での患者の治療計画を決定するために広く使用されている方法です。
薬剤感受性試験には寒天培地希釈法、液体培地希釈法、ディスク拡散法などの様々な方法があります。
ディスク拡散法またはKirby-Bauer法では寒天培地上に細菌を広げ、抗生物質を含浸させた濾紙ディスクを培地上に置きます。
培養後はバクテリアの増殖が観察されますが、 細菌の増殖が見られない濾紙ディスクの周りの領域を「阻止円」と呼びます。
これらの阻止円は抗生物質が細菌の成長を抑制したり、細菌を殺したことに成功したことを示しています。
これらの阻止円の直径を測定することにより抗生物質の有効性を比較し、細菌の抗生物質耐性をモニタリングすることができます。
コロニーカウンター 薬剤感受性試験(AST)
        図1. ProtoCOL3で測定された薬剤感受性試験プレートの前後の画像

ProtoCOL3による自動測定

薬剤感受性試験は時間のかかるプロセスである可能性が高いため、多くのユーザーは試験の時間を短縮し再現性を高めるための自動化を検討しています。
「eAST」というオプションを使用すれば阻止円の直径を測定するだけでなく、測定データを最新の欧州委員会EUCAST (European committee on Antimicrobial Susceptibility Testing)および米国の臨床検査標準委員会CLSI (Clinical and Laboratory Standards Institute)のガイドラインと比較することができます。
これにより、迅速なSIR(感受性、中間、耐性)分類の結果確認を提供し、研究の迅速化を支援します。
「eAST」オプションでは、阻止円は円形形式・グリッドまたは単一形式に分類できます。
フォーマットが選択され、ソフトウェアにどの色を測定するかを設定さえすれば、後は測定ボタンを押すだけでプレートを測定できます。  
コロニーカウンター 薬剤感受性試験(AST)
            図2. ProtoCOL3ソフトウェアの阻止円とディスクの分類手順例

「eAST」オプションは、EUCAST / CLSIガイドライン or 手動で入力したブレークポイントまたは両方の組み合わせに基づいてプレートを分析する事が可能です。
これにより、EUCAST / CLSIのデータベースを自由に活用しながら、独自の抗生物質情報のデータベースを作成できます。  
コロニーカウンター 薬剤感受性試験(AST)
図3. EUCAST・CLSIおよび手動のブレークポイントを指定する
  ためのProtoCOL3ソフトウェアのダイアログウィンドウ
コロニーカウンター 薬剤感受性試験(AST)
図4. ProtoCOL3ソフトウェアでの抗生物質情報の追加

ProtoCOL3のコンプライアンス対応

測定データはトレーサビリティのために安全なSQLデータベースに保存され、スプレッドシート(Excel / Open Office)、PDFまたはLIMSに転送できます。
手動での入力ミスやデータ転送エラーの心配がなくなり、追跡可能な一貫した結果データが生成されます。
コロニーカウンター 薬剤感受性試験(AST)
                図5. ProtoCOL3ソフトウェアの薬剤感受性試験の測定結果タブ例
ソフトウェアはGLPおよびGDPに準拠しており、21 CFR Part11環境下で使用する事ができます。
これには、ユーザーアクセスレベルと、ユーザーのログインおよびログアウト履歴を含む完全な監査証跡が含まれます。
これらのアーカイブされた結果は、規制当局による監査用のレポートの生成に適しているため、高度に規制された微生物学の研究所における使用にも適しています。
コロニーカウンター 薬剤感受性試験(AST)
図6. 一般ユーザー、上級ユーザーおよび管理者に関するユーザー権限の設定画面

ProtoCOL 3のユーザー権限により、管理者は各権限グループの作業者がソフトウェア内で実行できるアクションを指定する事ができます。
これにより、作業者による偶発的な変更や削除のリスクを排除する事ができます。
メーカーであるSynbiosisは、ユーザーが最新の機能と最新のEUCAST/CLSIガイドラインにアクセスできるようにするために、年2回のソフトウェアアップのグレードを
無料で提供しています。