コロニーカウンター　ProtoCOL3　アプリケーションノート｜株式会社セントラル科学貿易

  

コロニーカウンター　ProtoCOL3　アプリケーション
Ames(エームズ)試験   

遺伝物質の変異原性を評価するためのバイオアッセイ試験法の1つです。
1つまたは複数の化学物質の存在下で発生する可能性のある、遺伝物質の変異原性の可能性程度を判断できます。
化学物質が遺伝物質に突然変異を引き起こすことによる発がんリスクをもたらすかどうかを予測するための試験法です。
ヒスチジンを産生する遺伝子を欠くサルモネラ菌株は、Amse(エームズ)試験で選択される細菌として日常的に採用されています。  

化学的に処理されたバクテリアは、アミノ酸ヒスチジンが欠乏された寒天平板上で増殖されます。
変異したヒスチジン依存性サルモネラ菌は、2回目の変異を受けてヒスチジンを合成する機能を取り戻さない限り、この条件下では目に見えるコロニーを形成できません。
目的の化学物質の存在下でこの突然変異を受けたコロニーは、寒天上で成長する可能性があります。
これらのコロニーは、試験化学物質の濃度に基づいた寒天平板1枚あたりの「復帰コロニー数」として報告されます。
Ames(エームズ)試験の結果は、多くの場合、寒天平板上の復帰コロニー/ネガティブコントロール上のコロニーの比率として表されます。

Ames試験の結果は「復帰コロニー数」に基づいているため、正確なコロニー数を得ることが不可欠です。
手動のコロニーカウント方法では、担当者がライトボックスとペンを使用して、結果を手動でコンピューターに入力する必要があります。
これには時間がかかってしまい、特に多数のコロニーを数える場合、カウントおよび結果の入力時に不備が発生する可能性があります。
さらに従来の方法では、コロニー数と一緒にプレートのデジタル画像が生成されないため、独立した監査を実行することは困難です。

ProtoCOL 3を使用すると、Ames試験のプレートに存在するコロニーを簡単かつ再現性良くカウントする事ができます。
円形プレートや長方形プレートにも対応しており、プレート全体またはプレートの一部を自動でカウントする事が可能です。
ProtoCOL 3は、43μmの小さなマイクロコロニーもカウントする事ができ、サンプルに応じてコロニーの検出感度を変更したり、小さな粒子/破片などの夾雑物を除外することもできます。
ProtoCOL 3は重なった重複コロニーを分割する機能があるため、コロニーの密度が高い領域でも正確なカウントを実施する事ができます。
ProtoCOL 3はバーコードスキャンおよびLIMSシステムにも対応しています。
カウント時に希釈係数を各プレートに設定すれば、正確なカウント/プレートまたはカウント/ mlの結果を提供する事もできます。

「Ames Study Manager」という機能により、ProtoCOL 3内でAmes試験のデータを分析できるようになります。
事前に細菌株、化学物質、コントロール、複製の詳細を入力する事で、コロニーカウントの結果をネガティブな「溶媒コントロール」と比較する事ができ、それぞれの場合に変異原性の可能性のある比率を算出します。

ProtoCOL 3は「CFR 21Part11」に完全に準拠した監査証跡に対応しています。
ProtoCOL 3は欧州医薬品管理局「EMEA」や食品医薬品局「FDA」などの規制当局に提示できる、GLP「Good Laboratory Practice」ガイドラインに準拠したAmes試験結果を作成する事ができます。
コロニー数のカウント結果は安全なデータベースに保存するために自動的に保護領域へと転送されます。
データベースはパスワードで保護されているため、カウント結果を削除することはできません。
さらに、カウントの編集は結果一覧内にコード化されたフラグとともに記録されます。
Ames試験のプレート写真、システム構成、ユーザー詳細、日付と時刻等のサンプルに関する詳細は、全てレポート(Excel、Open Office、またはPDF)に記録されます。